TOP > 空き家の利活用事例 > 空き家利活用事例⑪「谷屋」
谷屋(谷家住宅)
谷屋は、大浜海岸に近い古くからの漁業集落の中にある、旧廻船問屋です。
1870年に建設され、主屋、産屋、ミセ、表門及び塀が国の登録有形文化財になっています。
・歴史ある住宅を地域の施設に
地域のシンボルとなっていた谷屋ですが、
所有者である谷さんは維持管理に苦慮されており、ゆくゆくは壊さなければならないと思っていたそうです。
そこで、役場から町の歴史のシンボルとして保存したいので公開できないかと相談したところ、寄附を受け復旧することとなりました。
新しい材と古い材を接ぎ合わせています。大工さんの腕が光りますね♪
完全に作り替えるのではなく、使える部分は残しています。
改修前
改修後
立派な梁が残されています。
障子の桟には中華風の図案が取り入れられています。
現在では再現が難しい技術を用いられているそうです!
壁は赤珊瑚を埋め込んだ珍しい土壁です。
掛け軸は四国大学の学生さんが書かれた、日和佐小唄と美波町のキャッチフレーズです。
資料を展示している部屋もあります。
奥のパネルは、天井に貼られていた天井絵(右の写真)を回収し、修繕したものだそうです。
・離れの活用方法は・・・
主屋の隣にある離れは、
美波町で実施している、地ビール地域活性化プロジェクトの拠点として活用することになっています。
新たな美波の特産品となる「地ビール」を作る醸造所として、谷屋の離れを活用予定です。
ドアを開けると醸造所になっているなんて、外観からは想像できないですよね!
今後の展開が気になりますね♪
<物件概要>
名称 | 谷屋 |
場所 | 徳島県海部郡美波町日和佐浦184 |
用途 | 交流拠点、地ビール醸造所 |
整備・管理運営 | 美波町 |
構造・規模 | 木造2階建て |
<取材時期> 2023年8月